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07紫斑病

<この項で出てくる主な疾患と簡単な診断法>

アナフィラクトイド紫斑:膝より下に,圧迫しても消えない紫色の小さいアザみたいなものが多発し,腹部や関節に症状が出る。

<詳説>

 紫斑は皮下出血ですから,原則として血管を強化するアドナ(アーツェー)・トランスアミン,毛細血管からの出血を止めるビタミンC(ハイシー)を用います。

紫斑を生じる疾患

 老人性紫斑,女子深在性紫斑,うっ滞性紫斑,ステロイド性紫斑,薬剤性紫斑,慢性色素性紫斑,突発性血小板減少性紫斑病(血栓性血小板減少性紫斑病では紫斑は目立たない),続発性血小板減少性紫斑病,血小板機能異常症,アナフィラクトイド紫斑など。

Black heel

 運動選手の足底,特に踵にみられる小出血点です。

ステロイド紫斑

 長期にわたりステロイド内服あるいは強い外用剤を投与すると生じます。

アナフィラクトイド紫斑

 血管炎および血管壁へのIgA沈着が組織学的特徴で,紫斑,腹部症状,関節症状をtriasとし,IgAが関与しているとされています。

 検査としては,血沈,CRP,血清蛋白・分画,免疫グロブリンが必要で,皮膚生検を施行する必要があります。免疫蛍光法(直接法)も施行します。また,腹部病変の診断のために便濳血,血中XIIIa因子が必要です。腎炎の合併がありうるため,尿検査,場合によっては腎生検も必要です。

 軽症ではアドナ(アーツェー)90mg分3,トランサミン1500mg分3,ハイシー3g分3とします。プレドニン20〜30mgを併用することもあります。

 中等症ではプレドニン30〜40mg内服が必要となります。

 原則として入院が必要で,下肢の安定をはかります。入院が絶対適応となるのは血尿・蛋白尿がみられる場合や,腹部症状が強い場合です。